土浦ベリルクリニック

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透析患者さん必見!足の健康を守るフットケアの基本

更新日:2025.9.3
公開日:2025.9.2

「最近足が冷える」「小さな傷がなかなか治らない」「しびれが気になる」ーーそんな足の悩み、見逃していませんか?

透析治療を受けている方にとって、足の異常は重大なトラブルの前兆かもしれません。進行すれば、潰瘍や壊疽(えそ)につながり、最悪の場合は足の切断という深刻な事態にもなりかねません。

この記事では、「フットケアとは何か?」をわかりやすくご紹介するとともに、土浦ベリルクリニックで実践しているフットケアについても詳しく解説します。土浦市やつくば市周辺で透析を受けている方、足の健康に不安のある方は、ぜひ参考にしてください。

フットケアとは? 

フットケアとは、足の状態を定期的に観察・管理し、異常の早期発見や感染予防、重症化の予防を目的とした医療的な足のケアです。 

特に、糖尿病をお持ちの方(神経障害や血流障害によって足の感覚が鈍くなりやすい)、透析治療を受けている方(動脈硬化や末梢血管障害のリスクが高い)、足のしびれや冷感、皮膚の色の変化を感じる方はフットケアが極めて重要です。

足のトラブルは気付きにくい一方で、放置すると急速に悪化することが多いため、「予防的なケア」が極めて大切になります。 

なぜ透析患者さんにフットケアが必要なのか? 

透析治療を受けている方は、以下のような背景から足にトラブルを起こしやすくなっています。 

血流障害(閉塞性動脈硬化症)

足の血管が狭くなり、血液が十分に届かなくなることで、傷の治癒が遅くなったり、潰瘍ができやすくなります。 

神経障害

足の感覚が鈍くなり、小さな傷や靴ずれに気づきにくくなります。その結果、気付かないうちに感染や壊疽が進行してしまう可能性もあります。

免疫力の低下

細菌感染に対する抵抗力が弱まっており、些細な傷が深刻な感染症に発展するケースもあります。 

当院のフットケアについて

土浦ベリルクリニックでは、透析治療を受けている患者さん全員に対して、フットケアを定期的かつ継続的に実施しています。 

足の観察・処置を専門とする「フットケア指導士」がチームの中核を担い、正確で丁寧なケアを提供しています。フットケアカルテを全患者に作成し、足の皮膚・爪・血色・腫れ・熱感など一人ひとりの足の状態を記録・蓄積し、わずかな変化も見逃さない体制を整えています。 

うおの目やタコ、巻き爪、爪白癬などのケアも含め、外科的な処置が必要な場合も院内で対応しています。また、ABI(足関節上腕血圧比)やCAVI(心臓足首血管指数)などを用いて、足の動脈硬化や血流状態を客観的に評価したり、血流障害が疑われる場合は、下肢動脈エコーや下肢造影CTを院内で実施しているので、ワンストップで診断・治療方針の検討が可能です。 もし、重度の血流障害が見つかった際は、土浦協同病院の血管外科へ速やかにご紹介し、切断を回避するための治療につなげます。 

足の健康は“生活の質”を守るカギ

足は「第2の心臓」とも呼ばれ、全身の健康を支える重要な部位です。 

透析治療を受けている方にとっては、わずかな傷や異常が深刻な合併症の引き金になりかねません。 だからこそ、日々の観察と専門的なフットケアが必要です。 

土浦ベリルクリニックでは、専門スタッフと医師の連携により、患者さん一人ひとりの足の健康を丁寧に守る体制を整えています。透析治療中で足に痛みや違和感がある、小さなキズがなかなか治らない、足が冷たい・しびれる、爪が変色していたり変形している、靴が当たって皮膚がむけてしまう、足裏の硬い角質が気になる。このような症状がある場合、「年齢のせい」「仕方がない」と放置せず、ぜひ土浦ベリルクリニックまでご相談ください。