『フットケア』への取り組み

日本では、糖尿病などが原因で足病変が重症化し、足の切断に至るケースが年間1万人以上に上ると言われています。
特に透析患者さんは、足潰瘍・壊疽といった足の動脈硬化性病変(末梢動脈疾患・閉塞性動脈硬化症)の発症リスクが高いにも関わらず、重篤な足病変が発生してしまう段階まで治療を受けずにいる、といった患者さんが少なくありません。

『フットケア』とは、
こういった足病変を発生させない、または、重症化させないように、足病変のリスク管理や、早期発見、感染予防、といった文字通り「足のケア」を行うことを指します。

当院では、透析患者さんのフットケアを、「フットケア指導士」を中心としたスタッフにより行っています。

全ての透析患者さんについて目視による足趾病変の確認だけでなく、「ABI(足関節上腕血圧比)検査」による血流評価を含めた、フットチェックを定期的に行っています。
足病変や血流障害のある患者さんについては、フットケアカルテを作成し、爪切り、胼胝(うおの目)の処置をはじめ、傷の管理、定期的な足の血流評価などまで含めた、より総合的なフットケアを行っています。

また、足の血流障害を疑われる患者さんについては、上述のABIだけでなく、「下肢動脈エコー・下肢造影CT(3D)」といった、より専門的な検査も院内で行えます。
特に血流障害の強く、血管治療が必要な患者さんについては、血管外科へご紹介いたします。

フットケア
フットケア