『腎臓リハビリテーション』への取り組み
透析患者さんの体力(運動耐容能)は、健常者の方と比べて著しく低下しているとされています。
近年では、運動をしない透析患者さんに比べると、運動習慣のある透析患者さんでは、『生命予後』が良好であることが判明しており、透析患者さんも積極的に運動を行うことが推奨されています。
(※ 生命予後・・・病気・手術などの経過において、生命が維持できるかどうかについての予測。)
『腎臓リハビリテーション』(以下、『腎リハ』)とは、
腎不全患者さんに対して、運動療法、教育、食事療法、精神的ケアなどを行う新たなリハビリテーションの分野です。(日本腎臓リハビリテーション学会 一部改変)
当院では、透析患者さんの『腎臓リハ』への取り組みを始めており、透析中の運動として『自転車エルゴメーター(下肢エルゴメーター)』を導入しました。
モーターが運動をアシストしてくれる『電動サイクルマシン』を複数台を準備していますので、透析中の寝たままの姿勢でも手軽にペダリング運動できます。
『腎臓リハビリテーション』により、体力(運動耐容能)や筋力が改善することが確認されていて、『生命予後』の改善だけでなく、『透析効率』の増加、『貧血』の改善、『QOL(生活の質)・ADL(日常生活活動)』の改善が、期待できます。
当院では、『体成分分析装置(インボディ)』検査で体脂肪、筋肉量の測定できますので、『腎臓リハ』の成果を数値で確認できます。